3月30日に『価値共創マーケティングの深化』同文舘出版を刊行しました。価値共創システムの基本となる価値共創マーケティングの理論と実行に向けた企業システムをわかりやすく解説しています。村松潤一所長編著の13名で共著した本です。

『価値共創マーケティングの深化』
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S-DロジックおよびSロジックが提唱され、21世紀のサービス社会に相応しい新しいマーケティングが模索されています。日本においてS-Dロジックにいち早く着目してまとめたのが井上崇通・村松潤一編著〔2010〕『サービス・ドミナント・ロジック-マーケティング研究への新たな視座-』同文舘出版です。さらに、北欧学派のSロジックについて体系的にまとめたのが村松潤一・大藪亮編著〔2020〕『北欧学派のマーケティング研究-市場を超えたサービス関係によるアプローチ』です。価値共創システム研究所はこれらの研究蓄積にもとづく知見をさらに発展させるために設立されています。
キーワードの整理
価値共創 価値創造プロセスで企業と顧客が直接的相互作用によって文脈価値/利用価値を生み出すこと
価値共創マーケティング 価値創造プロセスで直接的相互作用によるサービス提供を通じた顧客との共創によって文脈価値/利用価値を高めるマーケティング
サービス サービスはプロセスであり、与え手と受け手による相互作用を伴うもの
S-Dロジック Vargo and Lusch(2004,2006)はモノとしてのサービス(サービシィズ)ではなくプロセスとしてのサービスを提示、サービスから生まれる文脈価値を中軸とした考え方へ切り替える必要性を提示
(詳細は井上崇通・村松潤一編著(2010)『サービス・ドミナント・ロジック-マーケティング研究への新たな視座』を参照)
Sロジック Grönroos(2006)は北欧学派は1970年代から、北米のモノとしてのサービス(サービシィズ)ではなくプロセスとしてのサービスについて研究を展開、企業を価値促進者、消費者/顧客を価値創造者として位置づけ、企業と顧客がサービスにおける相互作用を通じて新たな価値を生み出すことを価値共創とした。
これまで刊行した価値共創マーケティングについての本

村松潤一編著、11名共著、2015年、同文舘出版。

村松潤一編著、11名共著、2016年、同文舘出版。

村松潤一・藤岡芳郎・今村一真編著、13名共著、2020年、同文舘出版。